1month honey
「知ってんの?
前はわかんないって言ってたよね。」
驚いた表情で訊かれ
私は思わずうつむいた。
「勉強…した。」
恥ずかしくて小声になる。
リュウジはそんな私の頭を
ぐしゃぐしゃに撫でた。
えらいと笑うリュウジの声と
私たちを繋ぐラブソングが
車内に響き渡った。
住宅街を抜け
街中に出て
さらに車を走らせると
人気のない道路に出た。
それからもしばらく
リュウジは車を走らせていた。
行き先を告げられていない私は
ただ外の景色を眺めたり
リュウジの真剣な横顔を
盗み見ては心を踊らせていた。