コレクション
第1章〜現実逃避〜
アパート
照城のアパートは8畳洋間のワンルーム。
トイレ・風呂付きの2階建て2階中部屋。
家賃は4万8千円。この辺りのアパートは地価のわりに家賃が凄く高いのが特徴だ。
照城はいつもどおり朝10時に目が覚める。
起きてそのまま顔を洗いに行く。
毎日使っているタオルで顔を拭う。
4年生になると授業は殆ど無い。
カツやミウが県外で就活をしているためか明らかに家に居る事の方が多くなっていた。
部屋にはパソコンがあった。
パソコンで今流行りのネットゲームや大型コミュニティーサイトに明け暮れる日々…。
いつも気がつけば夕方になっており、コンビニか弁当屋かなんかで適当なご飯を買いに行く。
ネットに飽きればビデオやCDを借り、適当に暇を潰す。
時折かかってくる親からの電話は面倒なので無視。
楽だと思われた週2の授業もおっくうになり、学校に行きにくくなっていた。
カツ達、早く帰ってこないかな…。
いつも2人の帰りをこのアパートで待っていた。
就活から帰って来た2人の土産話を聞くと、俺も気が向いたら就活してみようかな…。
という気にも一時はなるものだ…。