[短編]アスタラビスタ
また会う日まで
――最後のデートから二日後の夜のことだった。
引っ越しの日が近づき、部屋の荷物を段ボールへ移す作業をしていた。
…?
弟の和也が大声で何か喋ってる。日付が変わろうとしてる時間。
「和也!なにしてるの!静かにしなさいよ!」
廊下に顔を出して注意すると、和也が慌てふためいて様子でこちらにやって来た。
「なによ…」
「ねーちゃん!大変なんだよ!!」
和也は真っ青な顔で訴えた。
その顔を見ると、何か胸騒ぎがした。