[短編]アスタラビスタ
涼が好き。


ずっと涼だけだった。


これからも涼だけのはずだった。


だけど、お父さんと高校受験を控える弟と離れることは私には出来ない。


私達家族はまだ支え合って行かなければいけない。


夜も眠れないほど悩んで、
私は家族を選んだ。


そう伝えた時のお父さんの微かな笑みが嬉しそうで、


私も「良かった」と思った。

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