茅〜最期の10ヶ月
彼氏





202号室


「崇弥!待っててくれたんだぁ〜♪」


「おぅ、どうだった?検診は。」

「うん、全然大丈夫だって!足も大分良くなってるって♪心配ないって。」
[心配ない]、、嘘を
ついてしまった。


「良かったな!あっ、そういえばさっき中澤さん?って子来たけどまだ帰んないよ??つったら花置いて帰った!」


「麻由だ!帰したの?久しぶりだから会いたかったな〜。。」


「あの子が勝手に帰ったんだって!!!帰る時さぁなんだったかな‥あっ、たいちゃん??がケガしたからついでに来てみただけなんで‥とかって言ってた。」


(泰樹が、、?なんで、、。)
「それ、確かなんだよね?どうしよ…。この病院なのかな?」
あたし、きっと
焦ってたと思う
だってだって‥。


「た、たぶん。ついで‥とか言ってたし…。」
彼もつられて?
動揺して?
言葉が詰まってた。


「ごめんっ!せっかく待っててくれたのに、あたし叔父さんに泰樹入院してるか探してもらうから、崇弥‥今日は帰って」

(酷いよね‥せっかく待ってくれてたのに帰しちゃうなんて、本当にごめんね。でも許して……。)
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