茅〜最期の10ヶ月
202号室
「茅ちゃん」
「あっ、先生!どうでしたか?大丈夫でした?」
先生の顔が曇り
「茅ちゃん、落ち着いて聞いて欲しい。」
「はい。」
先生は以前と今の
レントゲン写真
をあたしに見せながら
「左足は上手くくっていて、治ってたんだが‥両足共に足が腫れてきていて、特に右足が内側まで状態が悪くなってるのが分かるかな?」
「‥はい」
あたしから見ても
前よりもほんの少し
左足は踝のトコロが
腫れたように変化
していて、右足は
膝ら辺の骨部分に
影が出来て外側は
大きく腫れていた
「これは、茅ちゃんの病気の一種で、痛みがそれほどないから分かりにくいんだけど、右足には大きな腫瘍が出来ていて、手術をしないと治らないんだ‥左足は骨がくっついたばかりでまだ少し腫れているから、湿布薬で治していこう!」
「はい」
「今日は湿布薬と腫瘍が悪化しないように薬を出しておくからね、手術はご両親と話し合った後に決めよう。」
「わかりました。」