茅〜最期の10ヶ月
あれから来る日も
来る日も来客を
追い返し…。
―一週間―
前にもこんな事が
あったっけなぁって
思ってたら、
自分がバカに思えた。
だって、悩んだって
泣いたって喚いたって
あたしは…
あたしは…
残り少ないこの命を
精一杯生きるしか
ないんだもん!!!
「茅?」
凄く悲しそうな顔して
入って来たのは
崇ちゃんだった
「…ん?」
「今日は入っていいか?」
「いいよ♪元気になったから!」
「そっか♪♪」
崇ちゃんの笑う顔を
見るのは一週間位ぶり
そんなに経った
訳じゃないのに
前よりも凄く
スゴく愛しかった‥。
「崇ちゃん!あたし‥。」
「ん?どうした?」
「ごめんね‥」
「え?なんでだよ‥」
「せっかく崇ちゃんの事好きになれたのに…あたし‥やっぱり言わない。」
あたしは余命数ヶ月だと
崇ちゃんに言おうとした
だけど言うのを止めた
暗い雰囲気は嫌だから
それになによりも
崇ちゃんにふられたら‥
そう思ったら
言えなくなってた
「なんだよ!!」
「ううん!それよりね♪」
あたしは話を変えて
会えなかった日に
なにがあったか‥
いっぱいいっぱい話した
だけど崇ちゃんは
どこか不満そうで
悩んでいるかの
ようにみえた。