茅〜最期の10ヶ月

2日後


病室

1人‥。


淋しいなぁ―――。

「茅!大丈夫‥」
充電器のコードに
引っ掛かり転ける
崇ちゃん‥‥‥。

「‥‥‥さしぶり」
声が………。


「大丈夫か?」

「…え……?」
出る‥声‥出てる


「おじさんに聞いたんだよんで来てみた!つーか、毎日いっつも来てた‥、茅からいつでも返事聞けるようにガッコ終わったら来てたんだ………。」


「……に‥それ‥。」

「ん?」


「‥‥なに…それ‥‥。」

「だなぁ‥ウゼェよな…。」

「…ちが‥よ」

「違う?って何が!?」


「‥‥来た…なら‥入って‥よ…。」
あたしは我慢してた
涙を流し立ち上がって


「…ごめんな。」

「‥ま‥まだ…返事‥出来る?」


「おう!」

「‥たし…サインする‥ね」

「マジ‥!いいのか!!!?」
崇ちゃんが
すごく嬉しそうに
笑ってくれた。


「‥うん…!」
あたしは嬉しくて
たまらなくなって
崇ちゃんに抱きついた!


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