マビキ
異変
『WIN』
画面にその文字が出た。
「また負けた…もう10連敗じゃんか」。
情けない声が聞こえた。
俺は授業が終わると毎日のように友人の竹田とゲーセンに通っていた。
やるのは大抵格闘ゲームと決まっていた。
客の少ない古びたゲーセンで、愛想のない初老の男が一人で切り盛りしている。
その人はいつも一階にいるので、俺達は二階で台を独占し、お構いなしに騒ぎ散らしていた。
「俺そろそろ帰るわ」。
竹田が言い出したので、俺も帰る事にした。
自転車通学の竹田と別れ、満員に近い電車に乗り込み、夕日に染まるいつもの風景を眺める。
『退屈だ…』
俺は思った。
電車の中の事ではない。
俺の一日はあまりに決まりきっていた。
朝目覚めるとすっきりしない気分を振り払いながらベットから起きる。
適当な身支度をして家を出る。
画面にその文字が出た。
「また負けた…もう10連敗じゃんか」。
情けない声が聞こえた。
俺は授業が終わると毎日のように友人の竹田とゲーセンに通っていた。
やるのは大抵格闘ゲームと決まっていた。
客の少ない古びたゲーセンで、愛想のない初老の男が一人で切り盛りしている。
その人はいつも一階にいるので、俺達は二階で台を独占し、お構いなしに騒ぎ散らしていた。
「俺そろそろ帰るわ」。
竹田が言い出したので、俺も帰る事にした。
自転車通学の竹田と別れ、満員に近い電車に乗り込み、夕日に染まるいつもの風景を眺める。
『退屈だ…』
俺は思った。
電車の中の事ではない。
俺の一日はあまりに決まりきっていた。
朝目覚めるとすっきりしない気分を振り払いながらベットから起きる。
適当な身支度をして家を出る。