マビキ
体育館へ着くと、舞台の壇上に一台の大型液晶テレビが置かれているのに目が止まった。
いつもなら校長の顔がある位置に、何も映し出していない画面がある。
見慣れない異様な光景に俺は戸惑った。
周りの反応も同じで、皆口々に疑問や憶測を述べている。
やがて教員達が現れたが、生徒達とは離れた位置に集まっていた。
続いて校長が出てきた。
舞台へと上り液晶テレビの横へ立つ。
そして、口を開いた。
「えー、本日は、国から重大なお知らせがあるという事なので、静かに聞いて下さい。」
国から重大なお知らせ?何の事だ、そんな話聞いた事もない。
まあ良い、とりあえず見てみれば分かる。
十時丁度になった。画面に何かが映し出された。
日本の国旗だった。
政治家でも出て来るのかと思ったが、ただ日の丸が画面一杯に映ってるだけだ。
『日本国民の皆様、おはよう御座います。』
そう流れた。
人の声に処理が加えられているのか、機械的で不気味な声だ。
声の主は続けた。
『多くの方がご存知だと思いますが、今世界は、深刻な人口増加により、危機に瀕しております。
日本も例外ではありません。
いつもなら校長の顔がある位置に、何も映し出していない画面がある。
見慣れない異様な光景に俺は戸惑った。
周りの反応も同じで、皆口々に疑問や憶測を述べている。
やがて教員達が現れたが、生徒達とは離れた位置に集まっていた。
続いて校長が出てきた。
舞台へと上り液晶テレビの横へ立つ。
そして、口を開いた。
「えー、本日は、国から重大なお知らせがあるという事なので、静かに聞いて下さい。」
国から重大なお知らせ?何の事だ、そんな話聞いた事もない。
まあ良い、とりあえず見てみれば分かる。
十時丁度になった。画面に何かが映し出された。
日本の国旗だった。
政治家でも出て来るのかと思ったが、ただ日の丸が画面一杯に映ってるだけだ。
『日本国民の皆様、おはよう御座います。』
そう流れた。
人の声に処理が加えられているのか、機械的で不気味な声だ。
声の主は続けた。
『多くの方がご存知だと思いますが、今世界は、深刻な人口増加により、危機に瀕しております。
日本も例外ではありません。