A cherry tree
翌日・・・

『お姉さぁん!!咲いてる!花が、咲いてるよ!!』 

リーフは、喜びのあまり枝を左右に揺らした。

『綺麗。。。』

花は、薄ピンク色の光をキラキラと放ち道行く人の心を掴んでいた。。。

                                                                               

「お母さん、お花が咲いてるよ。」
                                        5歳くらいの男の子はそう言って、お母さんの手を引っ張った。
                                        
「あら、綺麗ねぇ。1つだけ咲いてるなんて。」

                                                                                道行く人達は、花はみるものの、桜の葉には見向きもしない。



そのことに気づいてしまったリーフは、桜の花が羨ましく思えてきた半面、自分に対する                                        不満が一気に込み上げてきた。

ただ、気持ちを抑えることしかできず、黙り込んでしまった。

『リーフ?どうしたの?』

『なんでもない・・・』

お姉さんは、さっきまで騒いでいたリーフが、急に黙り込んでしまったので心配でたまらなかった。 





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