キミと太陽と飛行機雲
『好ましい?』だって。あぁホント、可愛くない問いかけ。
素直に「私達って『仲良し』じゃないの?」とか、「私のこと好き?」とか、むしろ「キミが好きなんだけど」とか、言い様なんてたくさんあるだろうに。どうしてこう、上手くない言い方をしてしまうんだろう。

「…はい?」

人間を形成する成分として、きっと私は『トキメキ』とか『胸キュン』とかほわほわしたピンク色のモノが足りないに違いない。
呆れか当惑かを含んでいるっぽい隣の声に溜息をひとつ吐き、太陽で温まった灰色のタイルにごろりと横になった。
< 11 / 28 >

この作品をシェア

pagetop