キミと太陽と飛行機雲
「…で、何があったのよ?」

追及してくるのは、いつもノートをチラつかせる彼女だけだ。

「特に何も」

いつものように私の前の席で足を組み、綺麗なふくらはぎを晒す。それを私の目は自然と追いかけてしまうが、許されるわけもない。

「こら、変態視線」

パコ、と頭を叩かれた。
彼女の足に目を向けて話しているとノートで頭を叩かれるのは相変わらずだ。
けれど、この会話が彼に遮られることはもうない。
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