キミと太陽と飛行機雲
(心臓がいたい…)

寝たフリを演じて机に突っ伏す。冷たい机の板が、頭を冷やしてくれそうな気がした。
これが失恋というモノならばなるほど、世の乙女達が大騒ぎするのも頷ける。
なかなかにしんどいモノだ。けれど、自分には無縁のモノと思っていたのに。

「…うっかり口走ってしまったのですよ」

好くよりも、好かれるのが理想だった。恋心なんかに振り回されるのは面倒くさそうだから。
相手の様子に一喜一憂するだなんて、エネルギーを摩耗するのは必至だろう。
恐ろしい。勘弁したかった。
< 17 / 28 >

この作品をシェア

pagetop