キミと太陽と飛行機雲
それなのに、どうやら私はキミに恋をして。

「『私と飛行機雲、どっちが好ましいか?』」

長い付き合いの友人にすら「はぁ?」とか言われる告白をしてしまった。

「どんな問答よ、ソレ」
「告白」
「マジで?」
「そのつもりですが」

「あー」とか「うー」とか呻きが頭に降ってくる。

「引かれたんじゃないの、ソレ……あ」

やはり言葉がマズかったか。
額を押さえ、出てしまう溜息を多少は抑えながら意味深に途切れた友人の言葉に頭を上げた。
彼女の白く細い人差し指が1本、教室の後ろの方からこちらへと動く。その様を怪訝に眺めた。
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