キミと太陽と飛行機雲
そんなことをつらつらと思いながらも、足は階段を踏みしめる。
鞄から取り出して握りしめた鍵が、手のひらに少し冷たかった。

ガ…ガ、ガチャ。

屋上への扉は古いせいか、鍵はいつもワンテンポ以上ズレた音を立てて開く。それは今日も変わらない。

まるで、私達みたいだ。

今だからそう思った。
私とキミは、ズレているのだ。
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