キミと太陽と飛行機雲
「サボる」

屈む長身を見上げ、私は短く答えた。

「アンタ達…ホントにもう…」

呆れと溜息混じりの友人の呟きをよそに持ち帰る教科書だけをカバンに詰める。そんな私をサボリ仲間はいつも通り、忠犬よろしく待っていてくれた。

「仲良くサボリって間違ってると思うんだけど」
「仲良く、じゃない」

友人のセリフに言葉少なな忠犬がムスッと言い返す。「ツッコミどこはそこか」とカチンともくるが、黙った。
所詮、私と『同類・類友』な彼だ。ちょっと他人様目にはオカシイ自分ルールを持っていることは知っている。
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