はつこい
携帯画面に首元を映して雰囲気を確認する。いろんな人に色白だ、と言われる私の肌に濃いめの配色のそれはよく映えていた。似合ってる?と聞くと悠が首をがんがん上下に振る。ほんとに年上なのか、と疑いたくもなりますよね。

かわいいなあ、なんて呑気に眺めているとぐっと両腕が伸びてきて抱き締められた。どうしたの?なんとなく。ふーん。お互い耳元でぼそりぼそりと言葉を交わしてゆーらゆーらしてた。少しして悠がそっと私から離れるとカバンを指して


「そういやお酒も買ってきたんだよね、シャンパン。呑まない?」

「呑む!チーズたらある!とってくる〜」

「ははっ、好きだなー」


チーズたらを一本くわえながらグラスとチーズたらをテーブルまで運ぶとお洒落なシャンパンがテーブルに置かれていた。
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