雪がとけたら








……………


「ねぇ雪ちゃん。最初に手繋いだ日、覚えてる?」


「いつが最初だったかなんて覚えてねぇよ。」


「小学生の頃、体育館で雪ちゃんが喧嘩した日だよ。」


「あれが初めて?…絶対それより前に繋いでるって」


「いいのっ、記憶にあるのはそれが初めてなんだから」


「はいはい」


「雪ちゃんの手、あったかかった」


「心が冷たいって?」


「そうかもね」


「否定しろよっ!」


「あははっ!大丈夫、冷たくてもあったかくても、雪ちゃん大好きだから」


「じゃあ俺も、悟子大好き」


「ほんとー?」


「ほんとだよ」


「あははっ、なんかバカップルみたいだね」


「いいじゃんバカップル」


「だねっ。…せーのっ、雪ちゃん大好きーっ!」


「悟子大好きーっ!」


「あははっ、バカップルだーっ!」


「バカップル万歳だーっ!」


「一生雪ちゃんが大好きだーっ!」


「一生悟子が大好きだーっ!」








……………





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