雪がとけたら
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「ねぇ雪ちゃん。最初に手繋いだ日、覚えてる?」
「いつが最初だったかなんて覚えてねぇよ。」
「小学生の頃、体育館で雪ちゃんが喧嘩した日だよ。」
「あれが初めて?…絶対それより前に繋いでるって」
「いいのっ、記憶にあるのはそれが初めてなんだから」
「はいはい」
「雪ちゃんの手、あったかかった」
「心が冷たいって?」
「そうかもね」
「否定しろよっ!」
「あははっ!大丈夫、冷たくてもあったかくても、雪ちゃん大好きだから」
「じゃあ俺も、悟子大好き」
「ほんとー?」
「ほんとだよ」
「あははっ、なんかバカップルみたいだね」
「いいじゃんバカップル」
「だねっ。…せーのっ、雪ちゃん大好きーっ!」
「悟子大好きーっ!」
「あははっ、バカップルだーっ!」
「バカップル万歳だーっ!」
「一生雪ちゃんが大好きだーっ!」
「一生悟子が大好きだーっ!」
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