雪がとけたら





『もう今更…理由なんてないんだよな。』







「中川の気持ちは、ずっと消えないよ。例え中川がいなくなっても…戸田さんの中でずっと、生き続けることができると思う。戸田さんは…どう思う?」







…あたしの中で?







雪ちゃんが…















…ふいにドアのノック音が部屋に響いた。

はっとしながらドアを見つめる。

西君はあたしを気にしながらも、ドアに向かって返事をした。



「はい…?」





…ゆっくりと、ドアが開く。








< 287 / 300 >

この作品をシェア

pagetop