雪がとけたら
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京都は不思議な街だった。
至るところにお寺があって、ここが日本だという雰囲気を醸し出している。
でも出会う人は、外国人の方が多い気がした。
多分、初めて出会う外国人の印象が強かっただけだと思うが、僕は妙な矛盾を感じていた。
バスの中から景色を見ながら、ガイドさんの話を聞く。
京都は『碁盤目』になっているらしく、滅多なことがない限り迷わないと言っていた。
それでも父さんは迷うだろうなと思うと、ふっと笑いが込み上げる。
今から行く清水寺は清水焼が有名らしく、僕はここでおばあちゃんの湯飲みを買おうと思っていた。
清水寺。
…今から僕は、父さん達の出会った場所に行く。
ガイドさんの声が、耳から耳へと通りすぎた。
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