太陽のコーヒー

その男の人は困ったような表情で、


「・・・傘・・・って・・・いの?」


・・・雨のせいなのか、それともこの変なドキドキのせいなのか・・・


彼の声がよく聞こえない。


「あの、もう一度「この傘、使って」」


ふっと渡された赤い傘


それを私に渡すと彼は"じゃあ"と言って


この場を去ろうとした。


「あのっ」
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