LOVE★work
「空港まで送るよ」
「あ、ありがとうございます…」
社長の車に乗せてもらった。
ぎこちない雰囲気だったけど、社長は話しかけてくる。
「本当はね~昨日も行くつもりだったんだけど、仕事がね……」
「大変そうですね」
「うん…大変…」
やっぱり仕事だったか…。
「でも、よかった…」
「はい?」
「恭介君が世界一になってくれてよかった…」
「…社長のおかげですよ」
アメリカに早く馴染めたのも、社長がいたからかもしれない。
近くに日本人がいるだけで安心できた。
多分、社長が社長じゃなかったら、世界一になれなかっただろう。