LOVE★work
琉莉と鉢合わせしないなら良いだろう。
俺ん家に入れば琉莉とは会わない。
そんな甘い考えは一瞬で打ちのめされた。
家のドアを開けた瞬間。
「恭ー!! おそーい!!」
玄関にやって来る足音。
「もう遅いよきょ……」
忘れてた。
琉莉ん家には俺ん家の合鍵がある事を。
互いの家を行き来出来るようにと、親が話し合ってたのを……。
「せ、先輩……?」
「どーも。恭介の彼女です」
彼女って所を強調する先輩。
俺は彼女と思ってねぇよ。
心の中で突っ込んだ。