む☆げん愛


『行くぞ!
しっかり掴まっとけよ!!』







「「はい!!」」







緊張のピークに達していた私はつい大声で返事してしまった……






『よっし!』





ゆるやかに加速し始める自転車……






初めての2人乗り自転車は
思っていたよりこわかった






動いている自転車の上でカラダのバランスを保つのは意外と難しい






……その上!!!






ドッキ…ドッキ…ドッキ…



広い背中……




風になびくサラサラのうす茶色の髪の毛……






触れている肩からは
熱っぽい温かさが伝わってくる






さっきから鳴り止まない鼓動






自転車の不安定なバランス感覚と高なる胸の鼓動が
重なり合って






私は緊張状態のピークに!




ドッキ…
………ドッキン………
…ドッキ………






自分が壊れてしまいそうだった








「「キャー!!こわい〜!」」






『あぁ?どうしたー?』





向かい風とともに
数10センチ前から早坂さんの低い声がとんでくる




…――ドッキン…――





ポテッ//





私は自分の額を早坂さんの後頭部にあずけた





「早坂さん……
……ずるい…――」







もう//





かっこよすぎなんだってば……///





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