む☆げん愛




「あー、ちょっとダルいかも……保健室行ってくるね……!」







話のリズムを崩してしまった気まずさに
逃げ去るようにその場を去っていく







…………
………………
……………………






―ガラリ―






フワッと鼻をかすめる消毒液のにおい






『あら?どうしたの〜?』





正直ここには来たくなかった……







だけど他に行くアテなんてない…








「ちょっと体調わるくて…」





『そうね…
顔色わるそうね。体温はかってみる?』






お人形のような目をした梶山先生が眉を下げながら近づいてくる






「いぇっ!
熱は…ナイです……」






わたしは逃げるように
ベッドに行くと
シーツにもぐりこんだ






ひんやりしたシーツはココロの奥底まで冷やしていく





『ねぇ?横尾さん…
ちょっといいかしら?』






「えっ!?あっ…ハイ。」






梶山先生がベッドサイドに椅子を持ってきて座る







『花戸さんは元気かしら?』






けいちゃんの名前を聞いたら涙が出そうになった






「…ハイ。」






顔を見られないようにうつむいたままで返事する






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