む☆げん愛



………
…………
………………





…ウック…。





『うん…。それで?』





「…ヒック…。私には…話の内容わからないし…ウック…」





『そうね?一緒に行動しだしてまだ間がないものね!』




「…ヒック…わたしも…ヒッ…悪くて…1週間もいたのに…その子たちの名前も知らなくて…ウック…聞けなくて…」






『聞くタイミングってものがあるからね?

一度はずすとそれは難しいわ…

私たち教師もね、
ときどき生徒の名前を忘れちゃうのよ?』






「えっ?そんなときはどーするんですか?」






『とっておきの方法があるの!!』






人さし指をたててウィンクする梶山先生





「どんな方法ですか?」





『ある程度、話しを合わせて話すでしょ?

そ・れ・か・ら

《ところであなた、なまえ何だったっけ?》

って聞くのよ!』






「えっ!それ失礼じゃ…」




『うん。そうね。そのあとが肝心!!

生徒が《山田です》とか名乗ってくるでしょ?』




「はい。普通は…」





『そうしたら……―



《やーね!それはわかってるわよ山田君!
名前よ、下のな・ま・え》』





「……………。
先生…それは無理があるんじゃ……」






『そぉ?』




「でも……
それ、おもしろいかも!プハハハ…」





さりげなく元気づけてくれるこの感じ…






誰かに似てると思った






そっか…
早坂さん……―






8年も一緒にいたんだもんな………




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