む☆げん愛
『なか入ったら見つかっちゃうし〜…
いいよ。俺ここにいるから、愛音ちゃんは教室戻んなよ!』
戻ってもなぁ…
途中からじゃ
山岡さんたちの話題には全くついていけないだろうし…
「いい?
わたしも一緒にかくれてても…」
『えっ??
いいけど…あちーよ?』
「いいの…。」
真上からジリジリと太陽に照らされて
日に焼けることは覚悟しなきゃだな…
でも
ひとりでいるよりはマシ。
一緒にいる相手を
吉井君に頼るのは間違っているかもしれない
だけど
一緒にいてくれる人を探すのも、けっこうつらいんだ…
………
……………
…………………
―キーンコーンカーン―
『よっしゃ!
逃げきったぞー!!』
「フフ…。よかったね♪」
…ブーン…
「きゃっ!」
耳のすぐ横をかすめていく羽音
髪の毛にチクッとした感覚がはしった
「…ね…ねぇ。
なんか…つつつ…ついてないぃ?」
おそるおそる尋ねてみる…
『あー、カナブンだ!!』