む☆げん愛
図書館には向かったものの、さすがにこんなグチャグチャな顔じゃ入れない…
図書館入るのを諦めて
トボトボ歩いてきた先は…
一度来たことのある、
ブランコと滑り台と砂場だけがある小さな公園
早坂さんが優成と私を救ってくれた思い出の公園
ブランコのガードに腰を落とせば
早坂さんと過ごした時間が、
走馬灯のように思い出される……―
もう、戻れないんだ…
一度は止まっていたはずの涙が再び頬をつたいはじめた…
枯れることのない涙は
持っていたハンカチを湿らせすぎている。
こんなに泣いたことがあっただろうか…
たまに聞こえてくる通行人の笑い声や話し声が
私が一人ぼっちなことを身に染みて感じさせる
また学校が始まれば
一緒にいてくれる友だちを探さなくちゃいけない…
今まで
早坂さんがいることが
私の勇気に繋がってたのに…
一人で立ち向かっていけるのかな…
さっき、新しい自分になろう!って決めたのに…
もうグラグラと心が揺れて
弱虫がでてきているどーしよーもない私
一人はイヤ…
誰か…
助けて…
弱音と涙が止まらない……―。
『愛音ちゃん?』