む☆げん愛
太陽にジリジリと照らされて汗ばむカラダ
流れる汗は私の体力までも奪っていく
「吉井君…どこに行くの?」
『………。見せたいものがあるんだ!』
クリックリの大きな目を細めてニコッと笑う吉井君
手は繋がったままだ…
振りほどこうとすれば出来るのに、それをしない私はどれだけ自分に甘いんだろう…
「ねぇ…。遠いの?
バスとか電車とか、乗った方がいいんじゃ…」
『うん?疲れたの?
おんぶでもしよーか?』
「なっ…ナニ言って…。
それはいい…!!
いや…かなり歩いてるなぁ、と思って…」
ピタリと立ち止まって私と視線を合わせる吉井君
『だってイヤじゃん?
そんな
かわいい顔、だれにも見せたくないじゃん?』
ボボボ//
「かわいい…って…。
“ヒドイ顔”の間違いでしょ//」
泣き腫らした顔は
自分でも見るのが恐ろしいくらいだ…
『いや、かわいすぎだから!!つい襲っちゃいそう…』
「……………///!!!!!」
『ウソだよ…。
いや、ホントなんだけど。ハハハ!!』
もう…//
冗談なのか本気なのか…
でも、万が一
吉井君にエッチを誘われたとして…
私に拒む権利なんてあるんだろうか?
繋がれた手を振りほどくこともできない優柔不断な私に……―。