む☆げん愛
*吉井君のきもち*
*吉井君side*
愛音ちゃん…
まだ来てない?
『ねーねー!
横尾さんて知ってる?
最近、塾入った子!!』
その辺にいた女子グループに声をかける
『ぎゃーっ!!吉井君?
うそ…。信じらんない//』
俺は何者なんだ……
『知らなかったらいいんだけど…』
『知ってます!知ってます!いつも一緒にいる子だよね?』
『そうそう。
見かけなかった?』
『さっき、更衣室の場所聞かれてぇ…―
女子更衣室は点検中だったよ?
って言ったらぁ…―
それなら、近いしあっち行こ♪って男子の方行っちゃったよ?
もうビックリだよねぇ?
わたし貞操のない人ニガテ〜』
『そっか。教えてくれてありがと。
俺は…“陰湿なウソ”をつく人がニガテだな〜』
持っていたサーフボードを投げ捨ててダッシュする
ウソつくならもっとマシなウソつけよ!
愛音ちゃんが
そんな子なわけないだろ!
すぐに真っ赤になるんだぞ!?
男子更衣室からは高校生らしき奴らがゾロゾロ出てきていた…―
くそ!!
手出してないだろうな?
無事でいてくれよー!!
いつもならもっと速く走れるのに…
足をとる白い砂浜は
俺をイライラさせた……―。