む☆げん愛
『あぁ、この子、うちのバカ弟とできてんの。
同じ大学に入って、結婚するんだって?
友だち、恋人、家族、全部になるらしいよ?』
『お兄さん!!
話、全部聞いてたんじゃないですかぁぁぁ!!//』
急に怒り出すあいつ。
………………………。
アホらし……。
「そう、いいんじゃね?
だったら、もう人間関係で悩む必要ないな。
じゃ、ごゆっくり」
『っち、ちが……』
あいつのそんな声が聞こえたが、俺はかまわずリビングをでた。
腹が立つ。
怒りでカラダが震える。
これはきっと、連日の寝不足のせいだ……
自分の部屋のドアが閉まっていることにさえ腹がたつ。
当たり前なのに…
力いっぱいドアを開ける。
……書類の、山、山、山!!!!
………あぁぁぁぁぁぁ、くそっ!!
『早坂さん!!
ちがうんです……私、いろいろと勘違いしてたみたいで。
今、お兄さんに聞いて…』
部屋の前に立っているあいつ。
慌てて来たのか、少しの距離なのに、呼吸が乱れている。