む☆げん愛
*親友のケツイ*
結局、吉井君は授業には現れなかった。
その事に少しホッとする。
だって、どんな顔をして会えばいいのかわからない。
授業が終わると、私は大急ぎで保健室に向かった。
保健室のドアを勢いよく開けると、
梶山先生はいなかった。
白いカーテン越しに声をかける。
「けいちゃん!?」
『愛音〜!?』
カーテンをサッと開けると、けいちゃんがベッドの上で体を起こそうとしていた。
「いいから。寝てて!!」
『別にもう大丈夫なんだけどなぁー………。
じゃあお言葉に甘えて寝てるよ』
けいちゃんは寝転んだまま体を横にし、肩肘をついた姿勢で私を見る。
「もう、びっくりしたよ!」
私はけいちゃんが倒れていた時の事や、吉井君が運んでくれた事を話した。