む☆げん愛
《第2章》〜動き始める気持ち〜
*ヒ日常な生活*
そうして、私の新しい生活が動きはじめた。
「けいちゃん!しってたぁ?伊藤先生って子どもが3人もいるんだって!」
休み時間のチャイムがなると同時にけいちゃんの席にかけ寄る。
けいちゃんの席は左側の1番うしろ。
窓際の特等席だ!
私の席が右側の1番前という、ついてない席だから遊びに行くのはいつも私。
『へぇ…いかにも優しいマダムって雰囲気なのにね?意外かも…だれ情報?』
「安部君だよ!」
安部君は私の席のすぐ後ろの席に座っている。
クラスのムードメーカーで、
授業中にトントンと肩を叩いてきては、つまらないギャグを言ったり、先生の裏情報を教えてくれたりする。
最初は困ったけど
そんな安部君のおかげで、ついてない席のわりにはけっこう楽しめている。