む☆げん愛


『はい。ちから抜いてくださーい。
機械はいっていきますねー。』






緊張した私たちとは裏腹な落ちついた優しい声。






『はい。では抜いていきますねー。』




《……………》






ブィーーーンと音がして内診台が降りていく。





『はい!では花戸さん、外のベンチでお待ちください。』





その声は女の人だった。





無言で台から降りてきたけいちゃんはパンツとジーパンを履くと、





(はぁ…)とため息をこぼして私にもたれかかってきた。





いかに気丈なけいちゃんでも、17歳の女の子がする行為にしては恥ずかしすぎる。





診察とはいえ知らない男の人に見られるんだから……





私は同情するような気持ちでけいちゃんの肩を抱いて外にでた。






< 99 / 411 >

この作品をシェア

pagetop