舞姫〜MaiHime〜
『お前等!お前等の頭は誰だ?!…このあたしだろ!誰が喧嘩しろと,ここに来いと命令した!…こんな事して,翔が喜ぶと思うのかッ?!』
あたしは言った。
『…紅さん。』
『話は後だ!今すぐ倉庫に帰れ!』
あたしの言葉と共に舞蝶のメンバーは倉庫に帰っていった。
再び静まる校庭。
後に残るのは。
あたしへの罵声。
『どういう事だ!』
『俺等の事騙していたのかッ!?』
『ふざけるなよ!』
蓮樹や泰、唯も。
あたしに冷たい視線を送っていた。
その中でただ1人。
あたしをじっと見つめる人物。
それは落ち着いた低い声で言った。
『…黙れ。』
それはそれほど大きな声ではなかった。
だけど、校庭にその声は響き渡り。
今まであたしに罵声を送っていた奴らは口を閉じ,驚いた表情で彼。
…空輝。
を見ていた。