片思い?両思い?


「もうさ・・・・・はぁ・・・送る・・・」

「え・・・あ、はい・・・」

ちゃんと返事したな・・・これで何とか抑えられそうだ。

茜から離れてドアを開けようとする俺の、服の裾を少し掴まれた。

ん?

「もう少し・・・一緒にいたらダメですか・・」

真っ赤な顔をして・・・誘うんじゃねーよ。

「茜・・・」

もう限界です!

俺の僅かに残っていた理性が・・・・・飛んだ。

「もう・・ムリ」

俺は茜を抱きかかえて、ベッドに下ろす。


「あ、あの・・・」

戸惑っているような顔の茜。

「俺を誘った茜が悪いんだからな」

「さそ・・・った?」

「・・・自覚ねーのか・・・」

「え?」

「せっかく我慢して帰そうと思ってるのに・・・なんで素直に帰ってくれねーかな・・・」

もう、ダメだからな。

俺はちゃんと帰す努力をした。

でも、茜が帰らなかった・・・・茜が悪い。

「・・・もう、ムリだから」

「え・・・」

「帰さない」

一瞬目が見開いて、ちょっと慌てだす。

「ま・・待って・・・」

「ダメ」

「ちょっとだけ・・・」

「だ〜め」

もう、言うこと聞いてあげないもんね。









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