片思い?両思い?


「私そろそろ行かないと・・」

純さんはそう言って、私たちにバイバイして仕事に戻っていった。

「可愛いお母さんだよね~」

「そうか?・・・たいしたことねーと思うけど」

さらっと言ってしまうあたり・・・中学1年には見えない。

宙君は大人っぽいから高校生に間違えられてもおかしくない。

身長も高いし・・・。

「あら?茜?」

「理沙!」

「何してんの?・・・日向先輩は?」

「うん・・・恵一先輩と会うからって・・・振られた」

「あ、そう」

嬉しそうな顔しないでよ。

「隆平さんと仲直りしてないの?」

「してない!もう~あの節操なし!!」

ええええ・・・怒りが増してるんですけど・・・。

「・・でもさ、理沙と知り合う前の話しでしょ?・・・しかも今は理沙一筋じゃん」

「・・・まあね・・・でもちょっと懲らしめないと・・・」

哀れだ・・隆平さん。

「2人の関係良く分かりません」

「お子様の茜には分からなくていいの!」

「失礼ね!もうお子様じゃないわよ。」

私の言葉に目を真ん丸くする理沙。

「え?なに?やったの?」

「ちょ・・・言い方がストレートすぎ!」

しかも宙君いるんですけど・・・。

「へぇ~・・・ほ~・・・ふ~ん」

何よその、言い方とニヤニヤした笑い・・・。

「ちょっといい?」

宙君が私たちの会話に入ってきた。

「なに?」

「理沙姉の彼氏って・・・もしかして今野隆平さん?」

「・・・そうだけど・・・宙知ってるの?」

「・・・すげぇ有名人なんだけど・・・」

「「えええええ」」






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