片思い?両思い?


「もしもし?」

『おう、久しぶり、元気か?』

「琉太」

電話の相手は琉太だった。

『久しぶりに、出てこねぇ?』

「・・・喧嘩はしねーぞ?」

『わかってるよ・・・隆平には喧嘩はさせねーよ』

「わかった」

俺は久しぶりに琉太に会いに行くことにした。

理沙から連絡無いし・・・。




呼び出された場所はよく2人で一緒にいた場所だ。

「よぉ・・・」

俺が声を掛けると

「お、来たな」

琉太が振り向いた。

「なんだよ、久しぶりに会ったのにその時化た顔は」

琉太の隣には、ケバイ女が座っていた。

「ああ・・・ちょっとな」

俺がいつもの場所に座ると

「なんだ?その場所忘れてなかったのか」

「当たり前だ・・・まだ1年くらいだろ?」

「まあな・・・ところで女が出来たって本当か?」

「あ?誰から聞いた?」

「どっからでも耳に入るよ・・・あの隆平が今の女にはデレデレだって」

「・・・そうかよ・・」

琉太の前だと、理沙の事を言われるのはちょっと恥ずかしい。

「琉太もカッコいいけど、隆平君もカッコいいね」

女が俺の肩に触れる。

「てめぇ・・・何触ってんだ」

ジロリと睨むと、ぱっと手を離した。

「・・こわ~い」

うっせぇ。

「ははっ・・・変わってねーな。まぁ、俺の女だから勘弁してやって」

琉太が呆れた顔をして俺に言う。

「仕方ねーな・・・」

女はちょっとホッとしたようだった。

「噂通りなんだねー」

・・・は?





< 174 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop