片思い?両思い?
「もしもし?」
『おう、久しぶり、元気か?』
「琉太」
電話の相手は琉太だった。
『久しぶりに、出てこねぇ?』
「・・・喧嘩はしねーぞ?」
『わかってるよ・・・隆平には喧嘩はさせねーよ』
「わかった」
俺は久しぶりに琉太に会いに行くことにした。
理沙から連絡無いし・・・。
呼び出された場所はよく2人で一緒にいた場所だ。
「よぉ・・・」
俺が声を掛けると
「お、来たな」
琉太が振り向いた。
「なんだよ、久しぶりに会ったのにその時化た顔は」
琉太の隣には、ケバイ女が座っていた。
「ああ・・・ちょっとな」
俺がいつもの場所に座ると
「なんだ?その場所忘れてなかったのか」
「当たり前だ・・・まだ1年くらいだろ?」
「まあな・・・ところで女が出来たって本当か?」
「あ?誰から聞いた?」
「どっからでも耳に入るよ・・・あの隆平が今の女にはデレデレだって」
「・・・そうかよ・・」
琉太の前だと、理沙の事を言われるのはちょっと恥ずかしい。
「琉太もカッコいいけど、隆平君もカッコいいね」
女が俺の肩に触れる。
「てめぇ・・・何触ってんだ」
ジロリと睨むと、ぱっと手を離した。
「・・こわ~い」
うっせぇ。
「ははっ・・・変わってねーな。まぁ、俺の女だから勘弁してやって」
琉太が呆れた顔をして俺に言う。
「仕方ねーな・・・」
女はちょっとホッとしたようだった。
「噂通りなんだねー」
・・・は?