片思い?両思い?
「理沙」
「隆平・・・」
ん?なんだか顔が・・・気分でも悪いのか?
「どうした?」
聞いてみると
「ううん・・・ちょっと頭が痛くて・・・」
「え?・・・大丈夫なのか?」
最近、俺と一緒にいると「頭が痛い」って言うこと結構あるけど・・・大丈夫なのかよ。
「う、うん・・・・あ、治まった」
「ほんとに?」
「うん」
「そっか・・・ならいいけど」
「ありがと」
お礼なんていいのに・・・・変な病気になってんじゃねーよな?
・・・医者の娘だもんな・・・大丈夫か・・・。
「いや・・・それよりどうした?」
聞いても何も答えず考えてる。
「ちょっと歩くか」
誘ってみると
「あ、うん」
と、一緒に歩き出す。
まぁ、家の前はまずいよな・・・何するにも。
しばらく歩くと、理沙が小さな声で俺を呼んだ。
「ねぇ隆平・・・」
「ん?」
「やっぱり私たちってどこかで会ってる?」
「なんで?」
俺のこと、思い出したわけではなさそうだな・・・。
「うん?・・・今日ね、隆平のこと知ってる人に隆平のこと聞いたの・・それで・・・」
「そうか・・・・あそこのベンチに座る?」
小さな公園のベンチを指差す。
「うん」
ベンチに座って、ゆっくりと話し始めた。