片思い?両思い?

何故か大集合



私たちは、奥にある部屋に案内されて向かう。

部屋に入ってソファーに座るように促されて・・・。

4人とも驚きのあまり、言葉が出ない。

私たちのことなど関係ないかのように、大人の皆は話をしてる。


「洸一は、しばらくこっちにいるのか?」

暁先生が、洸一さんと話しをしてる。

「いや、来週に入ったらまた海外だ」

「そうか・・・じゃ、今日は本当にラッキーだったんだな」

「そうだな・・・皆忙しいからこうして会うことなんて無いしな」

「聡が、顧問弁護士って本当か?」

「おう・・・殆ど雑用だけどな・・・役に立ってるのか良くわかんねぇんだ」

「ははっ・・・まあ、そうだろうな。聡の父親が敏腕弁護士だからな・・・聡には抜けねぇだろうな・・・」

「まぁな・・・あの父親を超えようと思ったら、相当経験積まないとな」


「君たち・・・僕の話をしてるんだワン?」

「・・・・いくつになっても、それか?聡」

「今は洸一の犬みたいになってるんだワン・・・でもそのうち洸一に「参りましたワン」と、言わせてみせるワン」

「いや・・そんな事言わねーから・・・」

聡さんが入ってくると、なんだか場の空気が和むんだな~なんて人間観察。


「聡君、今日たまちゃんは?」

純さんが少し大きな声で聞く。

「ん~?具合が悪くてこれないんだワン」

「え?・・・何かの病気?」

「俺、診てやろうか?」

心配そうに聞く暁先生と純さん。

「・・・いや・・いいんだワン」

「なんで?」

ちょっと恥ずかしそうに、

「つわりだからだワン」

「「「えええええええええ」」」

「そ、そうなの!?」

「そうだワン」

「・・・高齢出産だね・・・」

純さんがぽつりと呟いた。

「最近つわりで痩せてきたんだワン」

「あまりひどいようなら、点滴してもらいなよ・・・」

「それも心配なんだワン・・・でも、一番問題なのは・・・腕の太さが足りなくなってきたワン」

「「「でた」」」





< 182 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop