片思い?両思い?


なんだか呆れたような顔で皆聡さんを見る。

「なんだワン?」

「聡君・・・あまり太らせると、中毒症もあるから・・・」

純さんは呆れながらも、聡さんに言うと

「わかってるワン。それは産婦人科の先生にも耳にたこが出来るくらい言われたワン」

「ん?聡が言われたのか?」

不思議そうな顔で暁先生が聞く。

「たまが・・太る原因は俺だって、医者に言ったんだワン・・・・呼び出されて説教されたワン」

「プッ・・・」

隣で隆平が笑ってる。

日向先輩も、茜も必死で笑いを堪えてた。

「そこの高校生!笑うんじゃないワン!!」

・・・ワン・・って・・・。

「す、すみませ・・・プププ・・」

隆平は噴き出してしまった。

それをきっかけに日向先輩と茜も笑い出した。

「な・・なんなんだワン」

・・だから・・ワンって・・・。

「だって・・どう聞いてても、コントにしか聞こえなくて・・・」

隆平は笑いながら答える。

「暁先生のお友達・・・面白い人なんですね・・・・」

私が冷静に言うと

「はぁ・・・聡のせいだからな・・・俺のクールで知的なイメージが・・・」

「何言ってるワン・・・・暁はクールでも知的でもないワン」

「うるせー」


すごい。

何がすごいって、会話のレベルが低すぎる・・・。

皆頭のいい人たちばかりなはずなのに・・・なんで?


「でもさぁ、いつも気を張ってるからかな~・・・久しぶりに皆に会うと、高校時代に戻っちゃうよね」

純さんが言う。

「わかる~・・私なんかとにかく気を使うから、このメンバーって本当に和むんだよね~」

洸一さんの奥さんも同じ事を言ってる。

「聡なんて気を抜きまくりよね」

もう一人の女の人は未那さんだ。

未那さんは私が行ってる美容院の美容師さんだ。

そこは純さんに進められて・・・行ってみると本当にステキなお店で・・・旦那さんが設計してくれたって嬉しそうに話をしてくれた。

・・・ってことは、何も言わないでみんなの話を聞いてるのが、未那さんの旦那さん?


< 183 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop