片思い?両思い?
なんだか呆れたような顔で皆聡さんを見る。
「なんだワン?」
「聡君・・・あまり太らせると、中毒症もあるから・・・」
純さんは呆れながらも、聡さんに言うと
「わかってるワン。それは産婦人科の先生にも耳にたこが出来るくらい言われたワン」
「ん?聡が言われたのか?」
不思議そうな顔で暁先生が聞く。
「たまが・・太る原因は俺だって、医者に言ったんだワン・・・・呼び出されて説教されたワン」
「プッ・・・」
隣で隆平が笑ってる。
日向先輩も、茜も必死で笑いを堪えてた。
「そこの高校生!笑うんじゃないワン!!」
・・・ワン・・って・・・。
「す、すみませ・・・プププ・・」
隆平は噴き出してしまった。
それをきっかけに日向先輩と茜も笑い出した。
「な・・なんなんだワン」
・・だから・・ワンって・・・。
「だって・・どう聞いてても、コントにしか聞こえなくて・・・」
隆平は笑いながら答える。
「暁先生のお友達・・・面白い人なんですね・・・・」
私が冷静に言うと
「はぁ・・・聡のせいだからな・・・俺のクールで知的なイメージが・・・」
「何言ってるワン・・・・暁はクールでも知的でもないワン」
「うるせー」
すごい。
何がすごいって、会話のレベルが低すぎる・・・。
皆頭のいい人たちばかりなはずなのに・・・なんで?
「でもさぁ、いつも気を張ってるからかな~・・・久しぶりに皆に会うと、高校時代に戻っちゃうよね」
純さんが言う。
「わかる~・・私なんかとにかく気を使うから、このメンバーって本当に和むんだよね~」
洸一さんの奥さんも同じ事を言ってる。
「聡なんて気を抜きまくりよね」
もう一人の女の人は未那さんだ。
未那さんは私が行ってる美容院の美容師さんだ。
そこは純さんに進められて・・・行ってみると本当にステキなお店で・・・旦那さんが設計してくれたって嬉しそうに話をしてくれた。
・・・ってことは、何も言わないでみんなの話を聞いてるのが、未那さんの旦那さん?