片思い?両思い?


「そこで、ちょっと隆平君に聞きたいんだけど」

「はい?」

暁先生から・・・隆平に何の質問?

「将来のこととか考えてる?」

「・・・はい、一応は」

「聞いてもいいかな?」

「俺は・・・医者になるような器はないから・・・裏方で理沙を支えて行きたいと考えています。・・・公認会計士の勉強をしようかと」

「そうか・・・分かった」

「どうして、将来のことなんて・・・」

「隆平君が理沙ちゃんにどこまで本気かって事を知りたくてね」

「俺は・・・理沙のためなら、どんなことでも出来ます」

隆平・・・。

「よし、これで・・後は洸一と聡に任せておけば何とかなるな」

「おう・・・理沙ちゃん、隆平君、茜ちゃん、日向君。ここで知り合えたのも何かの縁だ。困ったことがあったらいつでも相談して。出来る限り力になるから」

洸一さんの言葉が本当に嬉しくて、私たち4人は深く頭を下げた。




それからちょっと雑談になり・・・・

未那さんが

「小野総合病院て、舜が入院してたところでしょ?」

「ああ」

暁先生が答える。

「舜の彼女って・・みつかった?」

「いや・・・」

「結局、誰だかわからなかったんだよね・・・未紅ちゃんって名前しか聞かなかったから」

純さんが言う。

「不思議なのが、舜と同じ時期に「ミクちゃん」と言う女の子は入院してなかったんだ」

暁先生の言葉に洸一さんが

「え?でも、俺たち好きな子が出来たって、どうしたらいいかって、相談されたんだけど・・・なぁ?聡」

「そうよ・・・その後、車で号泣したんだから~」

おねぇ言葉になってますけど・・・。

「不思議よね~」

・・・誰も突っ込まないんですか・・・。

「純は会ったことがあるんだよな?」

スル~なんですね・・・。

「・・・うん。舜君のファンだって言ってた・・・・嘘じゃないと思うし・・・」

「俺も舜は嘘はつかないと思う・・・ピアスもなくなってたし」

「ピアス?」

香奈枝さんが聞く。










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