片思い?両思い?
「だけど・・・・隆平は違った。全部、全部わかってそれで包んでくれた。・・・嬉しかったの。凄く嬉しかった。隆平とずっと一緒にいたい。初めてそう思う相手に会えた。・・・まだ高校生だけど・・・全然将来の約束なんてできないけど」
「うん・・・俺も・・・そう思ってる」
「隆平」
見上げた隆平の顔はとても優しくて。
涙が溢れそうになる。
隆平は私の手をとって
「俺は・・・焦りすぎだな。理沙への思いが強すぎて、周りが見えなくなる。まだまだこれからなのにな」
そう言ってくれた隆平は、さっきより少し大人に見えて。
「隆平・・・」
「理沙はこれから、人の事をもっと信じていけるように・・・俺は、理沙の事を支えられるように・・・少しずつ前に進んでいこう」
「うん・・・うん・・・」
やっぱり、隆平はすごいね。
問題を・・・解決して、私のことも導いてくれる。
「俺から、この手を離す事はないから・・・・だてに何年も思い続けてきたわけじゃねーぞ?」
「・・・うん。・・・でも節操ないけどね」
急に大人になった隆平。
悔しいから、ちょっと意地悪してみちゃった。
「・・・ガーン・・・。それを言うなよ。もう理沙だけだって」
少し困った顔で笑う隆平にドキドキして。
「うん。わかってる。ありがとう」
「・・・理沙」
そっと隆平の顔が近づいて・・・優しいキスをくれた。
この人を信じていこう。
そしたらきっと・・・きっと幸せになれると思うから。
隆平に出会えたことに感謝して-----。
~完~