片思い?両思い?


でも、毎日隣にいることの出来ない もどかしさは常にあって。

はぁ・・・ヤキモチをやいてる自分に、ため息しか出てこなくなった。

それでも、気持ちが落ち着いていたのは、放課後は日向と帰ることが出来ていたから。

「最近元気ねーな?何かあった?」

「え?そうかな?普通だけど・・・」

「そ?」

「うん」

「何かあったら言えよ?茜はすぐに溜め込むから」

「うん。ありがと」

「おう・・・ところで今日・・俺の家に来る?」

「え?どうしたの?」

「たまに、ゆっくりしたいなーって思ってさ」

「・・うん!」

手を繋いで、日向の家にむかう。

こんなときは本当に幸せだって思う。


玄関に着いたとき、家から人が出てきた。

「あ?兄貴おかえり」

「おぅ・・・これから出かけるのか?」

「まあ・・・康(ヤス)の家に行ってくる」

「そうか」

「あれ?夕陽(ユウヒ)君?」

日向の弟の夕陽君。

私の1歳年下で、今年高校生になったはず。

「え・・・・あ、あれ?茜さん?」

「わぁ・・・久しぶり~」

「あ、うん・・・え?なんで?」

驚いてる夕陽君。

「あ?言わなかったか?俺、茜と付き合ってるんだ」

「ええ!!?・・・マジ?」

私の顔をみるから

「うん。もう、1年になるよ?」

「・・・はっ・・・マジで?」

「うん・・・どうしたの?」

「え?いや、ちょっと驚いただけ・・・そう・・そうか・・・」

なんだかぶつぶつ言いながら自転車に乗って行ってしまった。

「夕陽君、どうしたんだろ?」

「・・・・さぁ・・」



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