片思い?両思い?


そしてそんなときは何をされても、悪い方向に考えてしまうもので・・・。

いつもデートしていた日曜日も

「茜、ごめんな。ちょっと用事が出来てデートまた今度な」

キャンセルになった。

「あ、うん。わかった」

笑顔で言うしかなくて・・・。

・・・用事って・・・円ちゃんじゃないよね?

そんな不安がよぎるけど・・・でも、自分の中でなんとか、かき消していた。




だけど-----

「あはは・・・本当にお願いしますね」

デートをキャンセルされた日曜日。

母親に頼まれて駅の近くのスーパーに買い物に来た帰り道。

え・・・嘘。

私の前を歩く2人は・・・・日向と円ちゃん・・・。

なんで?日向の用事って・・円ちゃんなの?

歩いてる方向は・・・日向の家の方?

ま、まさか・・・・だよね・・・?


私は、悪いと思いながらも、2人の後をつけてしまった。

不安のドキドキが止まらない。

円ちゃんは日向の腕に手を回す。

困ったように笑いながらも手を払わない日向。

・・・もう、そんな関係になってしまったの?

ズキズキと痛む胸。

お願い・・・お願い。

祈るように2人の後をつける。

日向の家には行かないで・・・・。


でも、そんな願いは打ち砕かれる・・・着いたのは・・・日向のお家。

笑顔で家に入っていく2人。

・・・う・・・そ・・・・。

なん・・・で?

日向は深い関係にならないと家には呼ばないはず・・・2人はもう、深い関係なの?

じゃあ・・・私は?

私は一体・・・・何?




そこからどうやって家に帰ったか解らない・・・。

だけど、気がついたら自分の部屋にいた。










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