片思い?両思い?
日向先輩の教室へ行くと
「やめろ!日向!!」
隆平さんの声が聞こえた。
「うっせぇ!離せ!!隆平!!」
教室をのぞくと、日向先輩を隆平さんが、恵一先輩を違う人が止めていた。
「早苗は日向のことなんて好きじゃねーんだよ!!」
抑えられて動けない2人は怒鳴りあいをする。
「なんだと!?」
「日向はしらねーようだから教えてやるけど、俺だけじゃねーぞ!早苗と遊んだのはよ!」
「てめぇ・・・でたらめ言ってんじゃねーぞ!!・・・離せ!」
「ダメだ・・やめろ日向!」
隆平さんは必死で日向先輩を止めている。
「はっ、おめでたい奴だな。・・・ここ半年で早苗と遊んだ奴なんて何人いると思ってるんだ?・・・なぁ隆平・・お前は知ってるよな!?」
「・・・な・・なんだと・・!?」
日向先輩は隆平さんの顔をみる。
「本当なのか?・・隆平・・答えろ!」
日向先輩は隆平さんの胸座を掴む。
「・・・・」
「隆平!!」
日向先輩が隆平さんに詰め寄ったその時
「早苗・・・」
恵一先輩の声で皆ハッとする。
「ど、どうした・・の?」
何がなんだか分からない早苗さんは驚いている。
チッ・・・と舌打ちをした後
「ちょっと来い」
日向先輩は早苗さんの腕を引っ張り、教室を出て行った。
隆平さんは恵一先輩に近づくと
パチン!
平手打ちをする。
「ダチの彼女に手ぇだしてんじゃねーよ」
恵一先輩は隆平さんを睨むと
「うるせーよ・・・俺だって・・・本当に好きだったんだよ・・・」
力なく言った。
「そんなことは分かってるんだよ・・・それでもお前がしたことは最低なんだよ」
「・・・・・」
私はその場にいられなくて・・・理沙の手を引いて教室に戻った。