片思い?両思い?
「用がないなら、帰れば?」
冷たく言い放たれる言葉に、なすすべもなく私は走ってその場を後にした。
「茜さん!」
夕陽君の声がしたけど、こんな醜くなってる自分を見せられるわけもなく。
ただ、ただ走って走って・・・。
「茜!」
後ろから日向が追いかけてきてくれてることが分かったけど・・・振り切るように走って駅から電車に乗った。
そして私は海に来ていた。
初めてきた時は、まだ日向には早苗さんがいた。
砂浜を歩きながら、日向のことを考えていた。
どうして、こんなことになってしまったの・・・・。