片思い?両思い?
放課後2
日向先輩のことがあって、
「まだ別れないって言ってんだよ・・・日向の奴」
「そうですか・・・」
「何であんな性悪女と別れられないのかしら・・・」
「理沙!・・・言いすぎよ」
「だって・・・」
何故か毎朝いつもの場所で3人で会議みたいに話をしている。
この2人は私を巻き込んで何がしたいのか・・・。
「でも、日向先輩の気持ち・・・少しだけ、分かるかも」
「「え??」」
「きっと、それだけ好きなんだよね・・・」
それと、もうひとつ思い当たるけど・・・。
私が言った言葉に
「そうなのかな」
隆平さんは頷くけど、理沙は
「違うと思うわよ?私は意地になっているようにしか見えないけど?」
と確信を付く。
・・・やっぱり、そうだよね。
「茜もそう思ってるんでしょ?」
見透かすかのように理沙は言う。
「え?そうなの?」
「・・・うん、そう思う・・・。早苗さんを好きな気持ちに嘘はないと思うけど・・・相手が恵一先輩だっただけに・・・意地になってる部分もあるのかな?って感じはしてた」
「そうか」
「それに・・・」
「うん?なに?」
「笑顔が違うの」
「日向の?」
「そう・・・本当に嬉しそうな笑顔とは、ちょっと違うように見えるんだ」
「ほ~・・・なるほどね。・・・2年だっけ?日向に片思い」
ニヤリと笑う隆平さん。
「え!?・・・あ、はい」
突然言われてビックリしたのと恥ずかしいので顔が熱くなる。