片思い?両思い?

「良く見てるんだね、日向のこと」

え?

「いえ・・・その・・・自然に目がいっちゃうと言うか・・・なんと言うか・・・」

恥ずかしいんですけど?

「そっか」

そう言って私の頭をポンポンとしてくれる。

・・・・うっ・・・やめて・・・そんなことされる免疫がないんですけど・・・。

「こら~!隆平!茜に優しくするのやめなさーい!」

理沙がすかさず突っ込む。

「茜が惚れたらどうするの~」

じーっと隆平さんを睨む理沙。

「理沙ぁ、私にヤキモチやくのやめてよ・・・私が好きなのは・・・日向先輩なんだから」

「だって~・・・茜はさ、本当にいい子だからさ・・隆平が惚れちゃうかも知れないし」

「は?そんなことあるわけないでしょ?隆平さんを信じなさいよ」

「う、うん」

「ププッ・・・理沙って時々茜ちゃんに弱くなるよな・・・普段強気なのに・・ププッ」

私たちのやり取りは、やはり隆平さんのツボに入るらしい。

「も~、隆平まで~、なによ~」

・・・いちゃいちゃするのは私がいないところでやってよ・・・。

「あ~あ、日向も早く目が覚めるといいのになぁ」

隆平さんが呟くと


「俺がなんだって?」

後ろに日向先輩が立っていた。




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